手術、抗がん剤、放射線療法と、病院でありとあらゆる治療を行い、それでも一向に癌が良くならない、今度は東洋医学で何とかならないか・・・と相談に訪れる患者さまが沢山おられます。
その方たちは大抵、病院ではもう為す術がなくホスピスを薦められたような状態。
長く辛い治療で体はボロボロ、精神的にも相当参っているせいか、今まで治療を行ってきた病院への文句や、「なぜ自分は癌なんかになってしまったのだろう」と、ひとしきり文句と愚痴をお話になられます。
亡父・安陪常正は、いつも黙ってそれを聴いていました。そして、ひと言。
「病気には必ず原因があって結果があります。あなたが癌になったのは、あなたがそういう生活をしていたから。
食事とか生活とか、何か無理はしていませんでしたか?」
そう尋ねると、やはり癌を患う方は、過去10年以内に大抵何かしら精神的・肉体的に相当な無理をしていた時期がおありになった方がほとんどでした。
そして父は続けます。
「癌は外からやって来たのではない。癌もあなたの体の一部、あなたの細胞のひとつ。
そんなに憎んで苛めてどうするの?
病院の治療だって、あなた自身が選んだこと。全ての責任、全ての原因はあなた。
こうなったら誰に文句も言わず、
自分が作った癌細胞なのだから、自分で治せばいいじゃないか。」
こう言われて、今までの自分の生活を省みて、食事を変え、生活を変え、癌という病、しいては自分自身を見つめ直して行く作業をしていきます。
昨今は抗がん剤や免疫療法も盛んで身体にやさしくなってきていますがやはり治療後の生活を正すのもとても大事だと思います。
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